太少年

下腹 太

2013年06月13日 22:23



仕事で歩道橋を渡る機会があった

小学校1年生から6年間

ほぼ毎日渡った歩道橋





渡り切るのは多分

20何年ぶりだと思う





階段を登り

一番上の段まで来た時

一陣の風が通り抜けた






途端、鮮やかに蘇る記憶








母に手を引かれて行った入学式

好きなあの娘に会いたくて

中級免許で漕ぎ出した自転車

サンタクロースは親父だったと知った日

左手を骨折する瞬間…








何もかも忘れていた記憶

目を閉じれば鮮明に浮かんできた








その時

ふと後ろから子供の声が聞こえた気がした






目を開けたそこには







ジャイアンツの帽子

お気に入りのピンクのTシャツ

イトーヨーカドーで買ってもらったストレッチジーンズ

まだ少し大きめなランドセル







僕の目に飛び込んできたのは

紛れもなく僕だった






放課後

友達と遊ぶ約束でもしたのだろうか

当時の住まい、県営住宅にむかって

脇目も振らず走って行く僕がいた





目頭が熱くなった









「僕の夢は叶った?」

追い越し際、少年はそう言った

答えも聞かぬまま

走り過ぎて行った










「半分、叶ったかな」





僕は通り抜けた風にむかって

そう答えた














「よ〜し、今日のブログはこんな感じで書こう」

って思いながら階段おりてたら

足グネりました( ̄Д ̄)

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